CHANELと帝国ホテル

久しぶりの帝国ホテル。
15年ぶりにお目にかかる金沢の知人とのアポを、なんと1日間違えるという呆れるほどの大失態。
幸い午後にお目にかかることになり、待ち合わせのラウンジで時間を潰すことに。
では、その余りある時間を使ってブログでも書いてみることにいたしましょ〜。笑
タイトルにもあるように、私にとって帝国ホテルと言えば'CHANEL'という思い出に繋がります。
その昔、モデルをしていたときのお話。
当時はバブル真っ只中で、とりわけ勢いがあったのがCHANEL。
私のモデルデビューはGIVANCHYではあるものの、実はCHANELも大きく関わっておりまして。
そのクダリは置いといて、、、そんなご縁もあってか、モデルとなって日本で活動しだした時から引退するまで、日本の CHANELのショーに数多く出演させていただいておりました。
そのCHANELのプレスショーが年に2回行われたのが、この帝国ホテルでした。
当時、CHANELは大都市を回るツアーがありました。
プレスショーはマスコミ中心で、それとは別に顧客にご覧いただくショー。
東京の場合、百貨店ごとに顧客を呼ばれるので、帝国ホテルの数日以外にもセンチュリーハイアットなどでも数日。
何十回とショーをしたのです。
景気の良い時代ならでは、ですよね。
シャネルツアーの楽しみのひとつは、ツアーで着たモデルサンプルを購入すること。
さすがに何度も脱ぎ着し、場合によっては急いで着替えて'投げ捨てる'ものだから、サンプル価格にふさわしいコンディションではありますが、、、。
それでも、出演した記念に何かしら毎シーズン購入していたものです。
そんなこともあり、特に帝国ホテルのプレスショーでは必ずCHANELを着ていました。
モデル時代、私が所属していた事務所の社長は着る物にうるさくて、もちろん仕事場にデニムは御法度。
「遊子、良い物を着なさい。
売れているモデルは良い物を着るのよ。
関係者が見たときに、良い物を着ていれば一目でそれとわかるから。」
かといって、実際にはずっと楽屋にいるわけだし、長丁場で疲れるような服もツライ。
小綺麗でありながらリラックス出来て脱ぎ着しやすい服を着ていくのが常でした。
しかしながら、この帝国ホテルのCHANELのショーだけは特別。
CHANELへの敬意を表して必ずシャネルスーツで。
申し合わせたわけではないけれど、前シーズンシャネルの仕事をした日本人モデルは、ここぞとばかりこの日は皆シャネルを着ていたので、楽屋は壮観。
楽屋でモデルがそのブランドの服をこれほど着て、言わば'正装'しているというのは、CHANELのプレスショー以外には見たことがありません。
もう何十年も昔のことだけれど、帝国ホテルに来るとそんな楽屋の風景を懐かしく思い出されます。
ちなみに余談ながら、CHANELの服はロゴ入りボタンが多いので、私は他のインポートブランドの仕事には着て行くことはなかったです。
クライアントさんへの配慮もありますが、ショーの合間にパウダールームでお客様とバッタリ、ってなこともあり。
Diorのショーを見たあとに、そのモデルがCHANEL着ているのもね、、、。笑
ということで、
信じられない大ボケミスで、思いがけず昔を懐かしむ時間となったのでした。笑
