ショーの舞台裏
最終更新: 2020年2月22日
桂先生の55周年でもあるグランドショー。
久しぶりに大きな舞台を歩きました。
女性の生涯にフューチャーするコーナーで、起業家となる女性役を担うゲストを探していらして、実際の経歴も仕事をしている女性がいいとのことで、周り回ってお話が。
モデルを辞めて25年以上経ちますが、それでも時々こういったお話をいただくことがあります。
時代が変わったというか、若い人だけでなく、その年齢なりの人が服を着ることを求められるようになったからでもありますね。
そういったお話をいただいた場合、お受けするにはいくつかルールがありまして。
私はもうモデルではないので、モデルとしてではなく、山口遊子、ないしは一人の大人の女性として起用していただくこととが大前提。
今回のお話も、観る方にはプロフィールをご紹介いただけるとのことで、実際、舞台のスクリーンやパンフレットに書かれていたようです。
でなければ、どー考えたって、ブライダルショーにいきなり57歳が出てきたらコワイでしょ〜。笑
私が出させていただいたパートをご一緒した、テレビ東京の前田海嘉さん、畠山愛理さん、平田かのんちゃんは、同じ場所でお着替えをしたので、合間にはおしゃべり。
なにせ、桂先生のご挨拶を入れるとショーは1時間以上!
着替えてもなかなか始まらなかったり、始まってからフィナーレまで時間もあるのでヒマで。笑
しかしながら、昔は桂先生のショーはもっと長かったのです。
今は、発表する衣装の数も当時よりも減り、モデルさんも1人3点ぐらいしか着ないようですが、私達は6,7点は着ていたのです。
朝早く入ってリハーサルから、昼の部、夜の部まで、長い一日。(それは今回も同じ!)
ドレスの裾を踏まないように、大きなパニエをキープして歩くので腰は痛くなるし、私達、桂先生のショーをトライアスロンと呼んでいたくらい。笑
でも、美しいドレスやシーンを演じるようなショーをいつも楽しませていただいていました。
今回、お久しぶりに桂先生ともお会して、また昔からいらっしゃるスタッフの方々とも再会。
プロデューサーや演出家も、本当によくお仕事をご一緒した方々でした。
プロデューサーの方は、私がシロウトからいきなりジバンシーのイメージマヌカンとなったパリのオーディションの時にもその場にいらした方。
演出家は、当時はまだ会社に入りたての若手アシスタントで、
「○○○く〜ん」
と呼んでいた方。
思わず’呼んでいた子’と言いそうになりますが、その彼も50歳を超えたというかオドロキ。
実はその彼とはちょっとした思い出が。
おそらく彼は覚えていないだろうけど、大昔にみんなで飲みに行ったとき、酔っ払った彼が
「いつか山口遊子を使う演出家になってやる!」
と、熱く宣言していたことをよーく覚えています。
可愛いお顔をしていた○○○くんに、そんなガッツがあることを知り、
「なんかこの子いいなぁ」
と、当時'おねーさんモデル'だったワタクシは思ったのですよ。
その宣言通り、20年以上の時を経てベテラン演出家となって彼と再会出来たことは、なんだか感慨深いものがありました。
久しぶりの大きい舞台ではありましたが、不思議なもので特に緊張したりアガるのこともなく。
昔取った杵柄。
なんとなく身体が覚えているものですね。
私は見えないのですが、桂先生曰く、私が歩くステージの背景には、ビルが次々と立ち並ぶ?らしく。
都会の中で戦う女起業家なのですよね。
それは、日本にウェディングドレス文化を作られたご自身の姿とかさなるものでもあります。
踊るでも、歌うでもないけれど、桂先生のリクエストにお応えして、強く、やり手の女起業家に見えるよう歩いてみました。
まぁ、もうこんな機会もないと思いますが、懐かしく華やかな世界にまた触れ、楽しませていただきました!